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自転車買って3日目でロングライドに挑戦。
中野に住んでた時は折りたたみ自転車でスーパーやミニ四駆バーによく行ってましたが、チャリにちゃんと乗るのは久し振り。ちゃんとした(見た目の)マウンテンバイクを買ったのは初めてです。
熱しやすく冷めやすいタイプなので、もちろん早速遠くまで行きたくなっちゃいました。そして選んだ行き先はグレートオーシャンロード。
世界で最も美しい海岸道路の1つとも言われる、ビクトリア州が誇る観光スポットです。
ですが、1泊2日で戻らなければならず、全長250キロもあるのを走破するのは流石に無理だと思ったので、ウォーナンブールから65キロ離れたポートキャンベルを目指す事にしました。
正直GORの1番の見所はポートキャンベルから少し東に行った所、”12の使徒”と呼ばれる波に削られて出来た岩の塔だと感じたので、そこまで行ければ良いべと。

グーグルマップで見たら泊まるバッパーまで自転車で3時間半と出てました。なので朝9時に出発し、たまに休憩しながら行って宿に着くのは14時ぐらい。その後荷物置いて十数キロ先の12の使徒を目指すという、余裕を持ったプランです。※この時はサマータイムで、日没が20時すぎ。
そして出発の朝。8時に肉工場のウェイティングから戻り、支度をして出かけました。
が、しかし、幾多の困難が僕を待ち受けていたのです……。
困難①ケツが痛い
その日の朝5時半、工場に行く時に既に感じていたのですが、ケツが物凄く痛い。サドルに座りたくないレベル。届いた初日と2日目で恐らく20キロほどしか乗ってないのですが、乗り慣れてなさすぎて。
ですが、インスタ映えを目指して僕は走りました。
困難②どこまでも続く牧草地
まあ、それでも道中の景色を楽しみながらペダルを踏めば気持ちも紛れるだろう。なんつったて、世界で最も美しい海岸道路なんだから。
そう思ってたんですが、行けども行けども地平線。牧草地と牛しかない道が続きました。
それもそのはず。よくよくマップをみると、海に出るまで2時間半も内陸部を走ってるんですから。
嗚呼、オーストラリアって広いんだなぁ。車も通らないし。
写真を撮る気持ちの余裕がまだあった時の、ラクダの写真。
ようやく海に来た!
これこれ! 待ってました!
やっと美しい景色にたどり着き、この時は随分救われたのですが、この時既に13時半。14時に宿に着く予定だったのに。ここから宿までは20キロ残っていたのでした……。
たしかに休憩は多少しましたよ? 途中坂道つらくて歩きましたよ。でもgoogleおかしいでしょ! 自転車の時速何キロの設定だよ!アスリートかよ!
怒りと落胆を覚えながらも、それでも漕ぐしかありませんでした。
困難③ 店が全くない。
朝家を出る時にミートパイとシリアルを食べただけで(欧米感)、食べ物も持ってこなかったのでお腹ペコペコ。しかし街を離れて40キロくらい店がありませんでした。
住んでるウォーナンブールって田舎だなぁと思ってましたが、まじの田舎をこの時知ったので、あれは街だと認識を改めました。
そして、ようやく発見したオアシスにたどり着いたのは14時半。ゴールの10キロ手前。
キャンプ場というかRVパークがあり、そこの客向けに食べ物を売ってる感じの地元商店。ペダルを漕ぎまくってヘトヘトで、ケツも相当やられていたので、腰をおろせるだけで助かりました。
疲労感がやばく、時間的にも宿に着いた後にメインどころの12の使徒まで行けないだろう。また今度誰かとクルマで行けばいいだろう。やめよやめよ。
そんな気になったのでビールも飲んじゃいました。脂っこいピザとのマリアージュは抜群。
オアシスを出発してすぐに出てきたのはカンガルー注意の看板! 心躍らせるも、カンガルーは出てこず。
12の使徒の近くの国立公園ではコアラもいるはずだったのですが、頑張れませんでした。
ようやくポートキャンベルに到着!
そんなこんなで宿に着いたのが17時。昨年白馬岳を登った時もなかなか絶望感がありましたが、今回は1人で黙々と自転車を漕いでいたので、精神面もやられました。
宿は海のすぐ近く。明日の復路を考えたくなく、速攻ビールを開けて現実逃避。ちなみにバッパーにマイクロブルワリーが併設されていて、そこのを飲みました。
12の使徒を撮るために持ってきた広角レンズ、コアラを撮るために持ってきた望遠レンズ。重い思いしながら持ってきたので、せっかくだから黄昏ながらシャッターを切る。
お先真っ暗な復路……が一転!?

幸い普段運動せず、その上年食ってきたおかげもあり、筋肉痛が次の日に来ることがありませんでした(その翌日にきました)。
しかし、案の定朝起きたらお尻が前日以上に痛い。自転車ごとヒッチハイクするにはどうすれば良いかを真剣に考えましたが、大人しく自転車を漕ぐことに。
googleは信じないことに決めてましたが、同じ道通りたくない病の重症患者であり、ケツ痛の重症患者でもあったので、帰りは往路より数分早く帰れる牧場だらけの道を選択。
もうGreat Ocean Roadでもなんでもない、Boring Ranch Road 。
途中、縦横比のおかしいレゴみたいな郵便受けを見つけたりしながら走ってると、あることに気がつきました。
あれ?右手のところにある変速機は使ってたけど、この左手にある副変速機いじったらギア比変わって重くなったぞ!?
そうなんです。僕、副変速機使えてなくて軽い状態でずっと走ってたんです。
いや、最初弄ってたんですよ? でも重くならなかったから、現状が最大だと思ってて。
もう、それ以降は時速5キロ以上早くなって、休憩含めて4時間で帰れました。googleさん楯突いてごめんなさい。僕が悪かったです。

以上、副変速機をうまく使いこなせるようになった話でした。